GPドリフト HPI Nitro RS4 2 編4章(Chapter03)

作るダンパーとは?

この章最初にも述べましたが、今までダンパーとかスプリングとか結構アバウトでやってきていました。本当は重要なパーツでありながら、走る事ばかり考えてしまって適当にやってきました。今回はそこら辺を真っ向からぶち当たって悩んで行こうと思っています。
目標は”よく縮んでゆっくり伸びるダンパー”です。ブレーキングで沈ませたフロントを加速時にもゆっくりと伸ばし荷重をフロントから移動させないのが狙いです。

は・か・り

まず用意したもの?”はかり”です。(゚Д゚)ハァ?軽量化?いやいや違います。単純にダンパーってやつを自分なりに理解してやろうかなぁって思って・・・
沈み込み時と伸び時の仕事量を測ろうかって事です。正規の計測器を買う財力も耐力も?ありませんのでビンボー計測です。

ダンパー押し付け〜の

どうやって(゚Д゚)ハァ? て事ですが、沈み込みは単純に量りの皿にダンパーを押し付ける事を数回行って、ダンパーが可動し始める瞬間の重さ=力を計測しようって訳です。

ダンパーひっぱり〜の

伸び上がりはポカリスエットの空き缶に(重要じゃありません( ̄□ ̄;)!!)水を入れ、それを持ち上げる際に同じくダンパーが動き始める重さ=力を量ります。

重さはかり〜の

初期に自重+水で200gに設定されたポカリスエット缶(本当に重要じゃありませんし、お金ももらってません)を持ち上げ、ダンパーが可動し始めた時の重さを引いてやれば仕事量がわかる訳です。
正確な計測値ではないのですが、伸び縮みを理解するにはアバウトでもOKです。
まずは、いつも使っているダンパーオイルやピストンでそれぞれのイニシャル値を情報として押さえておきました。
この値をこの後に活かしていくわけです。( ゚д゚)ポカーン

ダンパーとは?

ダンパー構造?

ご存知の通り通常ダンパーってやつはダンパーシリンダー内に充填されているオイルの硬さや、オイルが通過するピストンの穴の数、大きさを調整する事により減衰量を決定します。オイルの粘度が高ければ当然オイルの動きが遅くなるので硬めのダンパーになりますし粘度を低いものにすればその逆になります。また、穴の数や大きさを増やせばオイルの動きは良くなるので柔らかくなり、少なくすれば硬くなるわけです。
ってのは通常のセッティングで、伸びと縮み毎に変化をもたせる事はあまり出来ません。”引きダンパー”って手もありますが、今回は更に変化をもたせる計画です。

2モードダンパー!

2モードダンパー1

そこで、今回はダンパーに少しDIYを施してみます。ダンパーピストンの下にバルブを設けるんです。このシートバルブでダンパーピストンの穴を塞いでしまうんです。

2モードダンパー2

ダンパーが縮む際には、オイルの圧力にシートバルブが負けて変形を起こします。ですから、一定の圧で一気にオイルは移動を始めます。ですから縮む際には容易に沈み込むダンパーが理論上できます。

2モードダンパー3

更に伸びる際には、シートバルブがダンパーピストンの穴を塞ぎますので自動的にオイルの流れが悪くなります。ですからゆっくりとしたダンパーの伸び上がりになるはずです。
問題は、シートバルブがどの位で変形を起こすのか、どんな材質が適しているのかって点です。ここいらを実験するために量りでの作業が生きてくるかな?ってところです。

ダンパー作成

シートバルブ材

バルブシートに何を使うのか?で非常に迷いました。バルブとしてはある程度オイルをブロックしてもらわねばならないし、でもあまりに厚く変形が容易でないと縮まないダンパーになってしまうからです。しかも、シリコンオイルに耐えうる物でないとだめですから・・・
(´-`).。oO(・・・・・・・・・) 悩んでいろいろやった結果決めたのがこれ!耐水ステッカ剥離後のシートです。こいつが良い具合に薄く、変形をし易くそれでいて強かったのです。もちろん加工は楽ですし”タダ”ですから。

シートバルブマーキング

こいつにダンパーピストンを重ね合わせてマーキング〜。少し小さめにカッティング〜でシートバルブの完成です。

シートバルブカッティング

あとはシャフトが通る穴を開けシャフトにドッキング シャキ━━━━(`・ω・´)━━━━ン

ダンパーピストン完成

下からEクリップ・シートバルブ・ピストン・Eクリップの順番にサンドイッチして、2モード用のピストンの完成です。
後は、ダンパーにこいつを組み込むだけです。非常に簡単なDIYでした〜( ̄□ ̄;)!!

2モードダンパー

出来上がったダンパーを外観から見ても何の違いもわかりません。。゚(゚´Д`゚)゜。”そりゃそうだ”
しかし、シートバルブの効力は非常に強く、伸び上がりが非常にゆっくりとしたものになります。量りで計測した結果、縮みが”1”とした場合伸びは”2.2”位の硬さになりました。感じとしては手で無理に引っ張るといった感じになります。
さらに、オイルの粘度やピストンを変えていき、イニシャル時に得たノーマル情報と比べ良さそうな値のセットを作り込みます ('A`)マンドクセ-
これを実際にシャーシフロントに組んでみると、伸び上がり時はにゅ〜〜〜うぅっといった感じでゆっくりと持ち上がってきます。
難点は縮み側も多少硬くなってしまう点ですが、ココらへんはピストンの穴径や数、スプリングで調整を図って行きたいと思っています。
まずは思っていたようなダンパーが出来上がりましたが、このダンパーが吉とでるか凶と出るかは次回のホームPプチテストに持ち込みたいと思っております。
o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o